プロローグ

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「おまわりさん!こっちです!」 男の声が響く。 おやじどもはそれを聞いた途端走り去っていった。 助かった… 心の中で安堵する。 しかし、また違った恐怖にかられた。 警察が来る。 「大丈夫?」 話し掛けてきたのは、 見るからに中学生か高校生の少年だった。 後ろに警官はいない。 「警察は?」 不意に私が問うと、 少年は笑顔で私に手をさしのべてきた。 「あれは嘘だよ。それより大丈夫だった?」 私はその言葉に頷いた。 不思議だった。 私を救ってくれる人がいるのが意外だった。
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