ファミリエ召喚

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やがて5分も経つと徐々にハイデンが押されてくる。 まぁ、この世で口喧嘩で女に勝てる男はそうそういないのだから当然の結果だろう。 どんどん困り顔になっていくハイデンの様子を楽しげに見ていたサンもやっと満足したらしい。 少し笑いながら助け舟をだす。 「…ところでハイデン、もう書き終えたか?」 「あ、はい!終わりました!!」 ハイデンはもちろん救われたような表情になってサンの方に向き直り、ソフィアの方は止めをさせなかった悔しさから軽く舌打ちをして向き直る。 「よし、じゃあそろそろ始めるか。ファミリエの召喚を。」 「はい!!」 サンの言葉にハイデンは待っていましたとばかりに返事をする。 ファミリエとは魔法使いを時には手、時には足となり助ける召し使いのようであり、戦いの際には足りない部分をカバーしあえる友であり、一人前の魔法使いとしての証である。 みなさんもうおわかりだろうが改めて紹介しよう。 金髪蒼眼の少年、ハイデン・ゼパークはサン・ゼパークというこの村唯一の魔法使い兼医師の弟子である。
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