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やがてその洪水は時間が経つにつれてゆっくりと収まっていく。
完全に光りがなくなると、それを感じたハイデンはゆっくりと目を開けて魔法陣の方をうかがう。
魔法使いの勘だろうか、使い魔を召喚出来たのはわかった。しかし肝心の姿形はわからない。
まるで学校のテスト返しのような緊張感を味わっている中、目に飛び込んできたのは綺麗な黒髪だった。
「………はぁ?」
「………へっ?」
ハイデンは思わず素っ頓狂な声をあげてしまうがどうやら状況がよくわからないのは向こうも同じらしい。
そう、そこにいたのはこの村では珍しい黒髪と同じように珍しい漆黒の瞳、肌も色も村の人の白色とは違いベージュのような色。
服装も奇妙なことに緑や黒といった地味目の色が奇妙な柄を作り出している服を着ている………
「………人間?」
とても美しい女性だった。
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