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「……あぁ?」
茶の間にあるテーブルに広がる朝の料理達。ご飯に味噌汁に卵焼きにエトセトラエトセトラ。
「先生おっはよ」
「おはようございます」
そして昨日見知った顔が既に食卓に揃っていた。
「ああ……」
眠気眼を擦り俺は自分の場所であろう空いている場所に腰を降ろす。
「じゃあみんな揃ったので早速いただきまーす」
『いただきます』
三日前まではこんな大人数で食事を囲むなんて思いもよらなかった。本当に。
「これ食べ終わったら早速授業に入るからね。予定表は後で渡すから」
もう予定表も出来ているのか。仕事が早過ぎるような気もしないわけではないが、まぁいいことだ。
「私も授業受けていいのー?」
と、彼方。果たしてこいつに授業という行為が分かるかどうかが問題だが。
「でもいいの?授業なんてつまらない、つまらない、つまらないの3Tって言われてるんだよ」
仮にも受講生が目の前にいるんだぜ。容赦ねぇな。
「言われてねぇよ」
勝手に作るな。別に言ってることも上手くないし。
「じゃあ楽しくない。楽しくない。楽しくないの3Tってのはどうよ?」
「何でそんなに勝ち誇れる……自分の言った事を頭の中で反芻してろ」
「じゃあ面白くない。むず痒い。つまらないっていうのは?略しておむつ」
まさかの言動に思わず味噌汁が鼻から噴き出す。
「何でお前は食事中に下ネタに走るんだよっ!?」
「下ネタ違う」
「間違ってねぇよ!お前が根本的に間違ってんだよ」
「ほら、知識が漏れるのを防ぐ的な?」
「文脈を考えて下さい。漏れるものがないと考えるのが妥当では?」
こうやって乙女さんは自分のポジションを確立していくのか。
「え?つまりどゆこと?」
「…………」
こっち見んな!
「……口を防げってことだよ」
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