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そして転機は突然訪れる。
――――――――
「僕と勝負しろ!お前が勝ったら僕はここの生徒になってやる。でも負けたらこの塾を今すぐにやめてもらう!!」
それはまた突然だった。そして上から目線だった。無性に腹が立ったが抑える。
「それは俺にメリットがないんじゃ…………いや今後も俺が生きている前提で話は進んでいるのか……」
「結局どっちにするんだよ?敵前逃亡か?」
確かに有名私立高校の制服を着ており、彼女が自信に満ち溢れているのにも納得はいく。
「まぁ少し待て。こっちにもいろいろと都合というものがあってな、お前一人に時間を割くわけにはいかないの」
一応やるからには最後までやらないと心残りが出来る。
「私はいいよ。こういうことがあると思って二、三日休んでも間に合うようにカリキュラムは出来てるから」
と、明音。
「…………」
それはつまり勝負を受けろと言っておっしゃるのですか?
「話は決まったようだな。三日時間をやる。せいぜい頑張ることだな」
こいつのこの燃えたぎる自信は一体どこから?
「………………ああ」
またしても面倒な事になった。
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