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「♪~。」
事務所内では音無小鳥が事務をこなしていた。
そこへ、
「(ガチャッ)あの…。」
「!!」
1人の少年が入ってきた。
少年は気をつけをし、口を開く。
「不肖、黒川駿(クロカワシュン)。1年にわたる海外遠征から帰って参りましたっ!」
「!?」
その少年は先程事務所前にいた少年、黒川駿だった。
あまりに突然だったので、先程から小鳥は唖然している。
「あれ?皆いないのか…」
それをよそに、駿は周りをキョロキョロ見渡す。
「あの、どちら様ですか?」
そこへ小鳥が怖ず怖ずと尋ねる。
すると駿は、
「ひどい!久しぶりに帰ってきたのに…それはないんじゃないですか、小鳥さん!!黒川ですよ。」
慌てて説明口調で話す。
それに対し小鳥は…
「………あー、黒川君!お疲れ様。」
思い出したようで挨拶する。
「よかった、思い出してもらえて。あの、皆は?」
「皆さんは今お仕事中で、社長は外出中です。」
「!!……はぁ。時差ボケ我慢して来たのに…。」
「そうなの…。」
小鳥は心配そうに見る。
「じゃ、待っときますよ。奥で寝てても大丈夫ですよね。」
「ええ。社長が戻ってきたら呼んであげる。」
「お願いしまーす。」
駿は奥へと引っ込んだ。
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