101人が本棚に入れています
本棚に追加
/500ページ
「ふ~ん。間に合ったのね、黒川君。」
西園寺は観客席にいた、大きなサングラスをかけて。
そこへ、
「社長。」
金髪の青年が声をかけた。
「小早川君?どうかした?」
「いえ、到着が遅いようでしたからね。」
小早川と呼ばれた青年は苦笑いしながら言った。
「それはね…ま、野暮用があったのよ。」
「なるほど。」
「それと…あの子達は大人しくしてたかしら?」
「はい……約一名除いて…。」
「はぁ……瑞樹ちゃんね。」
西園寺は頭を押さえて客席の奥へと向かう。
すると、
「遅い!お兄ちゃん!!」
小早川と同じ金髪の少女が叫ぶ。
「馬鹿っ、瑞樹!静かにしてろ!!」
小早川は慌てて少女、瑞樹を止める。
「だって、この子は寝てるし、こっちはあまり喋らないし。」
「zzz…。」
「……………。」
瑞樹が指さす先には…漫画とかで寝るときに被る帽子を被った髪の長い少女、眼鏡をかけた少女がいた。
「ふぅ、瑞樹ちゃん。それは彼女達の個性なんだからしょうがないわ。それから、小早川君。」
「は、はい。」
「この子達、あなたともう一人のプロデューサーで…デビューさせるわよ!」
「もう一人!?」
小早川は驚愕する。
「当たり前よ、あの子達は第二の…………黒川桜にするのよ!!」
西園寺は言い放った。
最初のコメントを投稿しよう!