第一話 アイドルオーバーラン!

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「ふ~ん。間に合ったのね、黒川君。」 西園寺は観客席にいた、大きなサングラスをかけて。 そこへ、 「社長。」 金髪の青年が声をかけた。 「小早川君?どうかした?」 「いえ、到着が遅いようでしたからね。」 小早川と呼ばれた青年は苦笑いしながら言った。 「それはね…ま、野暮用があったのよ。」 「なるほど。」 「それと…あの子達は大人しくしてたかしら?」 「はい……約一名除いて…。」 「はぁ……瑞樹ちゃんね。」 西園寺は頭を押さえて客席の奥へと向かう。 すると、 「遅い!お兄ちゃん!!」 小早川と同じ金髪の少女が叫ぶ。 「馬鹿っ、瑞樹!静かにしてろ!!」 小早川は慌てて少女、瑞樹を止める。 「だって、この子は寝てるし、こっちはあまり喋らないし。」 「zzz…。」 「……………。」 瑞樹が指さす先には…漫画とかで寝るときに被る帽子を被った髪の長い少女、眼鏡をかけた少女がいた。 「ふぅ、瑞樹ちゃん。それは彼女達の個性なんだからしょうがないわ。それから、小早川君。」 「は、はい。」 「この子達、あなたともう一人のプロデューサーで…デビューさせるわよ!」 「もう一人!?」 小早川は驚愕する。 「当たり前よ、あの子達は第二の…………黒川桜にするのよ!!」 西園寺は言い放った。
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