第一話 アイドルオーバーラン!

8/78
前へ
/500ページ
次へ
「ふぅ、全く…。帰って早々これかよ。」 「ごめんねぇ~、おかえり!黒ちゃん。」 「おかえり~。」 「あ、ああ。」 「あぁっ、黒川さん!お帰りなさい、ハイ、ターッチ!」 やよいが声をかけた。 つづけて… 「あらあら~、黒川さん、ドンマイ、ですよ。お帰りなさい。」 あずささん。 「お帰りなの!」 美希。 「お、お帰りなさいぃ~。」 雪歩。 「お帰りなさい!」 春香。 「皆…ってあれ?少ないよね…千早と、律子と…伊織と…真は?」 「真ちゃんはジョギング中!他の人は…」 「なるほど…。」 駿は見ただけで理解した。 「おーい。」 「え、なに?」 最初に答えたのは伊織。 「よ、よぉ。帰ってきたんだけど…」 「それがどうかしたの?あんたが帰ってきたところで、どうってことないし。」 「……。」 きつい一言。 「……ち、千早~?」 「なんですか?」 「お、俺、帰ってきたよ~。」 「そうなんですか、私はこの曲のことで忙しいので。」 「……。」 今度は軽くあしらわれる。 「……はぁ。」 ついにため息をついて律子のデスクの前にあるデスクに座る。 「駿。」 律子が声をかける。 「なんだよ。」 「演歌歌手目指してるのに海外なんて悲しいわね。」 「うるせいやい。」 「ところで、重大なことに気付いてないわよ。」 「重大な事?うーん…」 駿が考えていると、 「黒川駿。」 「あぁ。ちょっと待ってくれ、貴音。」 「何してるか気になるぞ…」 「響も……って貴音と響!?」 駿は驚愕した。
/500ページ

最初のコメントを投稿しよう!

101人が本棚に入れています
本棚に追加