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――――――――ガシャン
宙を舞った剣は二人から数メートル離れた所に落下した。
最初に微笑んだのはルカだった。
「メイコ、よくやりました。
さぁ、その者に止めわさすのです。」
剣を弾かれ、レンは体勢を崩したところをメイコに剣を突き付けられていた。
身動きができず、自分に向けられた剣とメイコを睨み据える。
この状況をどう脱しようかと思考を巡らせていると、不意に目の前にあった剣先が下ろされた。
「…………え?」
「…………メイコ!!」
戸惑いの声を上げたレンと、強張った声を上げたルカ。
「………テト……………」
二人の声が届いていないのか、メイコは小さく呟いた。
「メイコ!!
命令です。その者に止めを!!」
「………………お前達は……また………」
再びルカが声を上げると、メイコは怒りに声を震わせた。
「………お前達はまた、同じ過ちを繰り返そうとするのか!!」
怒声と共にメイコはルカに剣を向けた。
それとほぼ同時に、ルカの背後から大きなな影がメイコに向かって飛び上がる。
ガァン、と大きな音と共に目の前に現れたのは大鎌を床に深く突き刺したルコであった。
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