日常茶飯事

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店内に入ると、いかにもラーメン店という雰囲気が漂っていた。 俺たちはカウンターの奥のほうの椅子に座らせられた。 壁には賞状やトロフィーが多数置いてあったが、残念ながら大宮ラーメン店が取った賞状やトロフィーは置いてはいない。 「そういえば勇斗のやつこの前、女の子に告られたらしいぜ。」 トロフィーを見ていると、隣の席にいる岡本が得意げな顔で話しかけてきた。きっと、どうにかこの最低な雰囲気を脱却したいらしい。 バカだな、もう俺たちの運命は決まっているのに。 ちなみに勇斗というのは、このおっさん店主の息子。母親は本人が言うには今は海外だそうだ。 「へーそうなのか。最近会ってないから、そういうのは聞かなかったな。」 勇斗とは1年の時に同じクラスになり、意気投合した。しかし、最近はクラスがかわったから話してなかった。 「そういや、1年の時はお前らはいつもつるんでたな。」 マスターがアイスクリームの箱を冷蔵庫から取り出す。 「勇斗レギュラー入りじゃないすか?だから、毎日練習やらで遊べないくなったんですよ。特にこの時期は……」 勇斗は昔から野球をやっていてたらしく、はんぱなく上手い。カウンターの近くのこの賞状やトロフィーは勇斗が取ったものだ。 大きいトロフィーなどは残念ながら学校が保管しているらしい。 「そういえば、予選どうなったんですか?」
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