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「そんな格好で入って来るんじゃないよ!!銭湯が汚れるじゃないかい!!」
銭湯についた俺たちに向けられたのは銭湯の婆の怒声だった。
「べつにいいじゃないすか、たいして客いないのに。」
「そうっすよ!!いろいろあって今俺たち体も心もボロボロなんすよ。」
「言いたい放題じゃないかい!!そんなに入りたきゃ金払いな!!」
「当たり前じゃないすか。金払わないなんて犯罪じゃないすか!!」
「そうかい、なら………」
パチパチパチパチ
婆がそろばんでなにかを計算しだした。
計算機持ってないのかよ。
銭湯に計算機は似合わないか………
「全部で50376円だよ」
婆がそろばんを俺たちにむけるが、わからない。まったくもってわからない。
「「高!!」」
「当たり前じゃないかい。つけがいくらあると思ってるんだ。」
「いや、普通に大人300円って書いてあるんですけど………」
「つまりだ、50396円はありえないということだ!!」
「ひぇー」
岡本が名探偵コ●ンのような振りで婆にゆびをさす。その雰囲気に負けたのか婆もなんかしらないけどのってきた。
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