5人が本棚に入れています
本棚に追加
華子に引っ張られて、龍二が下がっていく。奥から、無邪気な笑顔を浮かべた智と、真治より澄ました顔をして、仁志がやってきた。
「真治~相変わらず澄ましてるな!」
「仁志に言われたくは無かったな・・・ってか、お前ら打ち合わせ済みだった?」
冬月仁志。幼なじみの中では、一番の長身。そして、モテ顔。だが、見るからにひ弱そうな体つきをしている。
誕生日は、11月6日。恋愛解禁までまだ時間があるが・・・遊び人になることは、間違いなさそうだった。
「打ち合わせ済み?んなバカなことしねぇよ。なぁ、智」
「うん!バッチリ打ち合わせ済みだったよな!!」
「て、テメッ!」
「わ~逃げろ~!!」
仁志に追いかけられているのが、脇田智。6人の中では唯一、年を越した後に誕生日を迎える、2月24日生まれ。
幼なじみの中でも、女子である楓・華子を差し置いて、一番背が低い。
代わりに、足が速く、逃げ足は一番速い。
「うるせぇぞ、テメェら!!」
華子から解放された龍二が、更に2人を追い回す。
「ったくもぉ・・・バカばっかで何なのよ!」
華子も呆れてしまった。やれやれ・・・とかいいながら、追いかけっこをする3人を、更に追い回す。
「バカやってないでとっとと家に帰るわよ!!!」
最初のコメントを投稿しよう!