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鳥と奴隷少女
小さな教会の前に黒髪の若い女性が立っていた
鮮やかなグリーンの瞳は僅かに曇っている
「遅いわ。いつもならとっくに来ているのに」
教会に付けられた大きな古時計を窓から覗く
短い針は10時を指している
「休みの連絡はないし、どうしたのかしら」
ため息をついて教会に入ろうとする
ドアの取っ手を掴んだ時、待っていた声が聞こえた
「コノミせんせぇ―!」
全速力のツバメにコノミと呼ばれた女は頬を緩ませ、振り向く
「ツバメ君遅いわよ。遅刻なんて珍しいわね」
「コ、ノミ先生、あの、この子、怪我してて」
ツバメは息切れしながら背負っている女の子をコノミに見えるようにする
「この子は町の子ではないわね。服もボロボロだし、ケガしてるわ」
コノミはツバメの背負っている少女をじぃっと見た
「すぐに私の家で手当てをするわ。ツバメ君、教室に入ってなさい」
「はい、コノミ先生」
コノミは少女をツバメから預かると教会の裏にある小さな家に行った
ツバメはコノミの言う通りに教会に入り、教室へ向かった
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