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別れ
うずくまる君
次第に聞こえる嗚咽
窓を見つめ立ち尽くす僕
チクタク チクタク
耳障りな時計の針
ぐちゃぐちゃの頭の中
辞書を引っ張り出しても
答えは見つからなくて
どうしようもなくて
瞼が熱くなって瞳を閉じる
「ごめんね―――。」
渇いた唇が僅かに震える
口癖の様に当たり前に
何度も口にしていた言葉なのに
声にした瞬間
軽い目眩が襲う程
僕の心の何かが音をたてて
ドクリ大きく脈打った
.
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