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そっか。フロアボスにトドメを刺したんだから経験値がたくさん入ってるんだよな
「わかった。ゆっくり行こう」
テルーは朱くなってオレの手を掴んで歩き出した。
帰りは多くのモンスターとエンカウントしたが、難なく倒して町に着いた。
町に着いたとき、少女がテルーに駆け寄って抱きついた。
「テルー、ゴメンね。
ひとりで行ってきなさいなんて言ってしまって。」
「サリアは悪くないよ。
悪いのは無謀を勇気と勘違いして行こうとした私だもん」
テルーは泣きながらサリアと呼んだ少女に謝った。
そこでテルーは思い出したのか、ステータスウインドウを開いて手に入れた物を出した。
「サリアの分のシラカスミソウあげる。
この人と一緒に取ってきたんだよ。」
「そう言えばこの人誰?」
「内緒。
じゃ、ここでお別れだね。」
「あ、あの」
テルーは歯切れの悪い言い方でユウヤを呼び止めた。
そして、何かを決心したように顔を上げて言い出した。
「これからも一緒に行きませんか?」
ユウヤは落ち込んだような顔で首を振った。
「オレは罪人だから、色々やることがあるんだよ。
だから、一緒には行けない。」
「ならフレンド登録だけでも」
「それは良いかな?」
そしてテルーたちと別れ、59層に戻った。
未だ倒されていない、フロアボスを倒すために
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