第一章

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 …私っていろんな所で抜けてると思う。 「今、あの三人って何処に居るの?」  ………返事が返って来るわけないか。 「ねぇ」 「ふぇ?」  いきなりすぎて変な声が出た。声をかけて来たのは私より小柄な男の子。 「おねーちゃん、男の子を三人。捜してるでしょ」  …え?なんでわかるの? 「声。すっごく大きな独り言」  心の中で呟いたつもりが口に出していたらしい。  ―――――――…ん?ちょっと待ってよ。私、『三人』とは言ったけど『男の子三人』と、まで言ってないはず。  クルリ、と男の子を振り返れば歪んだ様な笑みを浮かべている。  …気味が悪い。こんなに晴れた小春日和なのに鳥肌と寒気が止まらない。 「なんで僕が解ったのか教えてほしい?」  別に気になった訳じゃない。だけど。だけど、妙に好奇心が湧いた。分からないけれど。  悪魔の様な少年の誘いに私はコクリ、と頷いた。  私が頷いたのを確認すると、少年は私に耳打ちをした。…外見に見合わぬ低い声で。
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