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「で、私に迎えに行けと言うのか?
ほぉ・・・リゼ?
偉くなったものだな?」
『何故か』冷や汗をかいているリゼに笑みを向ける。
「えっと、お願い・・・出来ませんか?」
「面倒だ。
戻るのは『転移』ですぐだが、行くのに飛んで行かねばならん。
行った事の無い場所には転移出来んからな。」
涙目になった所で笑いかけるのを止めてやる。
・・・主が膝の上から頬を膨らませ、め~だよ~?と見てきたからだ。
「それならコレがあるので問題ありません。」
テーブルの上に手の平大の石を置くリゼ。
これは確か・・・
「点在石(マーカーストーン)、だったか?
確か、転移先の目標になる・・・」
「はい、これの魔力を辿って転移すれば向こうに着けます。
それで・・・お願い出来ませんか?」
面倒なのは変わらんが・・・
「れ~あ、いきたい!」
見知らぬ地への期待に眼を輝かせる主。
なら答えは決まっている。
「仕方ない、引き受けよう。」
石を手に取り立ち上がる。
「そうだな、報酬に『主と鬼ごっこ』をやってもらおう。」
「へ!?
いや、それは・・・」
リゼが喋りきる前に、点在石の示す場所へ転移した。
くくくっ、後で主に鳴かされるが良い(いろんな意味で)・・・
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