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次の日の朝
「おはよう、佳穂ちゃん」
「おはよう」
「ねぇねぇ」
「ん?」
【須藤小波】
席が佳穂の前と言うこともあって結構話したりする子だが、つるむと言うわけじゃない
まぁ、うわべだけの付き合いに過ぎないと佳穂は思っている
そんなことを思われてる事を知ってか知らずか小波は、佳穂に話しを持ちかけた
「あの、クラス一登校が早くて
しかも、滅多に休まない事で有名な、浅田さんが休みみたいだけど、どうしたのか知ってる?」
言われて、栞の席を横目で見ると
確かに栞の姿はない
「風邪じゃないかな?
栞だって人間なんだから風邪ぐらい引くと思うけど」
「そう?なら、いいけどね」
明らかにつまんなそうに返す小波に何を考えてるのか聞こうとしたとき
『お~い、みんな席着けー!』
体育会系の担任がこっちの事情なんて知らずに入ってきた
その声を聞き
じゃ、ありがとうと残して前を向いてしまった小波に
不満を抱きつつ「うん」と曖昧に返した
それからの授業は移動教室ばかりで、あっという間に昼休みになった
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