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「2対1か…厳しいねぇ」
龍はそんなことを口では言っているが、表情は明らかに笑っている。
2人の男はそれぞれ龍さんの右側と左側で、龍を挟んでいる。
――武器は2人ともナイフか…
状況を確認しながらも僕は残った2人の元を目指す。
だけど龍の戦闘は僕が残っていた二人の元にたどり着く前に終わった。
2人同時に龍に突っ込んでいくと、龍はそれに対して一閃。
腰を落として双方の攻撃を避け、一閃を放っただけであった。
視界の端でその光景を見届けた後に僕はやっと敵と対峙した。
「2人同時に…じゃぁないんだね」
残りは2人だけど、今僕の前に立ちはだかるのは一人の大男だけだった。
――190cmぐらいはありそうだなぁ…
その男の後ろに小柄の男が控えていた。
「リーダーをやられたら負けだからな、お前の相手は俺で十分だ」
「じゃぁリーダーを倒す前にアンタを倒せばいいんだね」
龍も圭太もいつの間にか僕の近くに来ていたが、手は出さないように目配せをする。
2人とも頷いた。
――よし、僕も暴れるかな!
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