灰かぶりの雑用

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なんで自分はこんな事しなきゃなんないんだろう… 床をせっせと磨きながら、律都は思う。 「律都、あんたここ掃除し終わるまで、学校行かないでよね。」 そういい放つと、コツコツと似合いもしない真っ赤な靴を響かして 継母は店を出て行った。 「昨日あんた、ママのエスコート断ったんだって?」 こうやって バカにしたように、律都を笑うのは義理の姉の幸絵だ。 「だからなに?」 思い切り睨みながら、返事をするが幸絵のニヤニヤは一向に止まらない。 「いや、別に? ってゆうか…」 「何やってんの!!」 幸絵の顔が一気にこわばった。ウエイトレスの橋本南子だ。南子はフライパンを片手に、幸絵を怒鳴りつけた。 「律都に構ってる暇あるんだったら学校にいけよ、ボケ!あんた再試だったんでしょ?」 南子は律都の父親の古くからの友人でほんとに律都を思ってくれている。 また律都も非常に何も恐れない南子を、大尊敬していた。
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