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俺は集めたいんじゃない…
逢いたいだけ…。
なのになんで?
「ほら…やっぱり兄様は
何も解って無いっ」
雄也の視線に
背筋が凍った。
「宏太っ」
光は下唇を噛みながら
俺の腕を引いて、
再び俺を座らせた。
「解って無いのは
紅薔薇の兄様だけですよ…
碧薔薇の兄様は
解っている………」
"解らず屋"。
そうとでも言いたそうな
雄也の痛い視線。
俺だけ…?
『光は…何を
知ってるの?』
「っ、」
『ねぇ光っ!』
光の腕を掴み、
前後に揺らした。
「碧薔薇(兄様)……」
解ら無い、解ら無いっ
なんで光だけっ
『光っ………!』
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