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『…………』
俺を呼び続ける宏太に
掛ける言葉も無い。
夢中になる宏太の肩に
手を置き、静かに黒を
盗み見た。
「光っ!光っ!」
「…………」
黒は、静かに
右の手の平を、俺…
いや、宏太に向けた。
そして、確認するかのように
小さく微笑んだ。
『宏太』
黒に返すように俺も、
宏太の腰に腕をまわして
深く口づけた。
「ふっ、んくっ////」
『んっ…………』
ねっとりとした
熱いキス。
こんなキス、俺と
宏太じゃ当たり前だけど、
黒は小さく咳ばらいをした。
『宏太………』
「ひかぁ………////」
唾液が口と口を繋ぐ。
宏太は目を閉じながら
自ら何度も、舌を
絡めてきた。
「チッ」
黒の舌打ちを合図に
俺達の周りを
黒い怪しい光が包んだ。
「ん、ぁ…………」
そして、宏太は
静かに気を失った。
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