-8-

5/7
前へ
/128ページ
次へ
       大貴の叫び声と共に  白茨が俺へと飛び掛かった。  来る事くらい解ってた。  白茨が疼いてたし。  『この茨…力が溜まり過ぎる   と、疼くんだな』  あいていた左手で、  白茨を鷲掴(わしづか)み  して、大貴を睨んだ。  「御名答。凄い観察力だね。   雄也っ」  余裕無く笑った大貴。  茨や薔薇への攻撃は  自身に響く。  俺が茨を握っていたせいで  大貴に疲れが出てた。  「っ、ハァ」  『薔薇や茨を扱うのって   大変だよな。体と   繋がってるし』  「その点、羽は便利だよな?   体から一度離れた羽は、   自身へと繋がって無い……   体への支障は無し…」  『まぁな』  右手に篭った気。  俺は、肩で息をする  大貴を見てから  右手の気を放った。  
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!

288人が本棚に入れています
本棚に追加