覚醒

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喉の渇きは潤ったので、水差しを少年に返す。 「……あり……がと……う……ござい……ま……す」 掠れてはいたが、声が出た。 「あー、いいっていいって。ていうか、ただ単に魔女さんの素性が気になっただけだし」 少年は水差しを机に置く。 「あ、そう言えば、ボクはオルシスっていうんだけど魔女さんは?」 「……クロー……ディ……ア……と申し……ま……す」 「クローディア、かあ。じゃ、ディアでいいね!ボクはオルでいいよ」 「……はい……」 予想外の馴れ馴れしさに、戸惑いつつもうなずく。 「で、ディア、魔女長と喧嘩って、何したの?」
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