覚醒

8/13
前へ
/97ページ
次へ
「……話を逸らした、ということは、ディア話したくないんだね」 「……!」 オルシスは残念そうに言った。 「あんまり人の隠し事に踏み込むと消されるらしいから、いいや。折角生き返ったしねー」 「……」 「あ、警戒しなくてもいいよ。放り出したりしないから。ていうか、ここの主人ボクじゃないし」 オルシスは何が可笑しいのかきゃらきゃらと笑った。 「ここの主人は、さっきでてきたヴィンセントっていってー、朝寝てて昼寝てて夜まで寝てるという、なんかボクよりも死んでる奴だよ」 「……はあ」 「で、吸血鬼なんだ」 「……吸血鬼」 クローディアは思わず復唱した。
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加