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「……結婚、ね」
覆い被さるような体勢からぽすっと横になったと思ったら、ぐいっと私を抱き寄せて左手の薬指を伝うようになぞった。
「したくなっちゃいました?」
口角を少し意地悪に引き上げながら笑う。
まだ、酔っぱらってるんだろうか。
「そんなことないです!」
慌てて手を離し、布団の中に隠す。
素直になればいいじゃん!と心の中で突っ込むも、もう遅い。
だって突き放されたら立ち直れないし。
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