■□腕の中□■

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「こっち……、向きませんか?」 「嫌です」 ……酷い。 さっきまでは寝かせない気だったのに。 いつもながらにこの理不尽さ。 仕方なく、自分から腕の中に潜り込んでみる。 ダブルなのに全然活用してない。 「この……犬め……」 犬だろうが何だろうが気にしない。 ない頭で色々考えるからおかしなことになるんだ。 聞こえないフリをして大きな体に手を回す。 寂しけりゃ、こっちが行けばいい。 ずっと今までそうだったんだし。
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