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むらのない殺意など厄介極まりない。
あてになるはずの殺意などあてにならないようなので、
「あても規則も忘れて、殺すのが得策や。状況的にも気分的にも。さて──嘘を、殺しにかかろうや」
水野は地面を蹴り、重力を無視した動きで宙に高々と浮く。
身体を捻って回転すると、天井が床であるかのように足をつけ、バネを使って蹴りつける。
急降下しつつ、男目掛けて左脚を振りかぶる。
すると案の定、男は得物を振りかざしてきたため、それに向けて左脚を振るう。
刃が肉を貫く感覚が一瞬したが、そんなことを感じる暇なく、次の瞬間には全身を使って右脚を回していた。
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