(おどる)

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叩きつけられたままに苦笑いを零す。 「脳みそなしでまだ動くとか、どんな構造してんや。ふざけてる」 そんなことを言いつつも、内心ではこの状況を楽しんでいる自分がいた。 頭部を失ってもなお死なない人間なんてものは、 「ただの人間じゃあ、ねえだろ。……だったら、コイツは正真正銘の偽物。やっぱり間違いなく、オレの殺人理由に適っているってわけや」 ニヤついてしまう。 助けるのは殺人じゃない、殺すことこそが殺人だ。 殺人鬼らしく殺人を犯してみようじゃあないか。 殺人鬼らしく殺人を熟してみようじゃあないか。 .
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