(おどる)

202/202
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少女は笑みを浮かべた。 今の無意味な会話にそのような要素は何一つなかったはずだが。 「神代代亜っていいます。今から私は貴方について行くことにしました」 「オマエ何言って───」 「切り替えって大事ですよ? 私は今この時から割り切ることを決意しました。昨日までの私は死に、今日から新しい私として生きていくんです。貴方が誰で何者かなんて、私には何の弊害にもなりません。ふふっ、惚れた以上、私はとことん何処までもついていきますよぉ」 これが一つの始まりで終わり。 何も始まってなどいなかったし、何も終わってなどいなかった。 これが用意された一つの部品に過ぎないことを、水野はまだ知らない。 .
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