(うたう)

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考えるまでもなく、その場ですぐに返答した。 命が惜しかったわけではなく、自由に殺人を犯せることに飛び付いたわけでもなく。 そのプロジェクト自体に興味を抱いてしまったからだ。 もし成功すれば、これ以上にないほどの娯楽になるかもしれないと考えたのだ。 「成功を祈っていますよ、天然の殺人鬼として」 こうして動き出したのが、人工的に殺人鬼を生み出そうとする計画──壬制作である。 由来など単純明快。 世に名を馳せた殺人鬼の本名を、壬生零始(みぶ れいじ)という。 零から始まった、壬を生み出す唯一の殺人鬼。 .
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