(うたう)

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「才崎君ってば!」 しかし、変わり者はいるものだ。 めげない人物を引き当ててしまったらしい。 引いてはいないけれど。 このめげない人物が何をしたか。 「こっちを見なさい!」 手首を掴まれたと思う間もなく、引っ張られた。 それも頬杖をついていた方の腕をだ。 必然的に支えを失った頭部は急降下し、止まる。 痛みも衝撃もない。 触れるか否かという位置で止めたので、机のひんやりとした感覚を間接的に感じるだけである。 .
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