(うたう)

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「意地悪な教師からの無茶ぶりに華麗に対応した姿に惚れ惚れしていたら、突然訳のわからぬ女に付き纏われている様子を見てしまい、激しい怒りと嫉妬に駆られてしまったために我を忘れた。なんて理由じゃないんですからねぇ!」 内容があまりにも明白過ぎて冗談だとも思えなかった。 本心全開である。 「で、です。サボり魔である水野には、いつでも報告可能なのでやって来たのですけれどぉ、まず一つ目として。授業は毎時間しっかり出なさい、だそうですよぉ」 「……何や。今更そんなことをわざわざ言いに来させるか、普通。真面目に伝えてるオマエも馬鹿や」 「まあ、私は確かに馬鹿ですけどぉ。その助詞だとまるで、乃澄さんも含めて馬鹿と形容しているように思えてしまうのですけれどぉ?」 .
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