(かいまく)

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二階なら見られたところであまり不審がられることもないだろう。 などと考えるや否や。 窓枠に手をかけ足をかけ。 窓枠から手を離し足を離し。 重力が働くがままに、降下していった。 ◆◆ ◇ 学校を脱走してから五時間ばかりが経過した。 その間何をするでもなく、ただ街中を歩き回っていた。 さすがに迷いはしなかった。 一本道の繁華街では迷いようもなかった。 水野は実年齢よりも上に見られやすい。
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