序章
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婚姻の儀は、一見、滞りなくとりおこなわれた。 夫の伊達藤次郎政宗は、妻への贈り物として、玉虫塗りで仕立てたままごと道具を贈った。 かわいらしい贈り物を、居合わせた者はみな、微笑ましく思った。 照れたように笑んだ愛姫と、それを優しい眼差しで見つめる政宗。 二人は、政略結婚でも、幸せな夫婦になるかも知れない。 幼い二人の笑顔に、みながそう信じていた。
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