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「こんちくしょうー! ちょこまかとー!!」
グローは長い屋根伝いを全力疾走をし、「何か」を追い越した。
「!」
「喰らえっ!」
グローは追い越した瞬間、いきなり方向を変え「何か」へと容赦なくスライディングをする。
「えっ!! あぁっ!」
「何か」はグローの足に躓き、更に自分の足を絡ませ屋根の上に派手な音を発て転んでしまった。
「ハァハァ……やったぜ」
グローは座ったまま息を整えていると、シェイドがやっと追い付いてきた。いつもと逆の立場なため、シェイドは苦笑いをする。
「グ、グロー、速いなぁ。はぁー……よしっ! さぁ、怪盗エリア! 観念するんだね!」
シェイドが息を整えながらそう言い終わる前にグローも立ち上がり、二人は「何か」を囲うように、仁王立ちをする。
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