四話「怪盗」

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「あら、そう」  その一言を残し、エリアは踵を返して二人に背を向ける。 (帰って、くれるのかな?)  シェイドの淡い期待を裏切るように、エリアは二人を横目で見つめ、不敵な笑みを溢した。 「なら……上がダメなら下から行くわね」  そう言い残し、エリアは軽やかに跳躍をし、下へと落ちていった。 「!! えっ……」 「しまった!」  グローは落ちていったエリアを見るため、屋根から下を急いで見る。シェイドも続いて、下を見下ろす。  すると、そこには青々とした芝生が広がっていた。すぐ側には建物があり、いくつものランプが芝生を照らしている。 「グロー? どうしたんだい?」 「此処、怪盗エリアの狙いのトルネオ宅だ!」  エリアを追いかけ、走ってきたために、いつの間にか相手の目的地にまで来てしまったようだ。 「お、追い掛けないと!」 「あぁ!」
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