四話「怪盗」

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「このまま大人しく捕まってくれるなら、危害は与えない。でもあくまで抵抗をするというのなら……」  クリマは槍を両手に持ち、低い態勢になりながらエリアを鋭い眼光で見据える。 「……そうね、それもいいけど」  エリアは顔の前で爪を交差して、何かを呟きだした。するとその瞬間、凄まじい速さでクリマへと突進してきた。 「!」  クリマはそのエリアの速さに一瞬驚く。  そう考えている内にエリアはクリマの目前まで来ており、両手についた爪をクリマの身体目掛けて、素早く振り回した。  クリマは直ぐ様槍を垂直に立たし、爪の攻撃をギリギリの所で防御をした。  槍と爪がぶつかり合い、鈍い音が周りに響く。 「くっ! (なんて重い攻撃なの……!)」  クリマは身を翻しながら、エリアから距離を取る。
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