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声の主はグローであった。ボサボサの茶色の髪を軽く掻きながら、ムクッと起き上がっている。
「……寝れねぇ、のか?」
「うん……」
クリマは暗い中に浮かぶグローの顔を一瞬見つめた後、窓の方に顔を向ける。
腕を上げ伸びをし、グローは欠伸をしながらゆっくりと立ち上がって、ベッドの端に浅く座り込む。
「……クリマ?」
「ん?」
グローの声にクリマは直ぐ反応を示し、目線をグローに移す。
視線が合い、グローは一瞬胸をときめかし、頬を少し赤く染める。
「えっ……と、クリマって槍の扱いに長けてるよな! すげぇぜ」
「えっ?」
突拍子もない事を言われ、クリマは一瞬戸惑うが直ぐに笑顔に戻し、グローを見つめる。
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