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――霊峰 アルボル山。
入り口付近はある程度の道は整えてあるが、少し道を外れると木々や草が覆い繁っている。
そして結構な急勾配で途中でリタイアする人も、そう少なくないようだ。
「しっかし……シェイドは安請け合いしすぎだぜ~」
「そうかな? 困ってるのにほっとけないよ」
三人は斜面をゆっくりゆっくりと登っていた。
グローは文句をブツブツと言いながら、空を見上げる。天気は晴天で良好。空気も良いので、晴れ晴れとした気分となり、あまり疲れが湧いてこない。
「霊峰……聖なる山か。野獣の気配もないわね、これなら時間ロスもなさそう」
クリマは周りを見渡しながら、横目で二人に囁く。
「それより洞窟かぁ……中はどうなっているんだろ?」
シェイドは目をまるで子供のようにキラキラと輝かせながら、二人に問う。
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