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「アルボル山はサズエル大陸の名前にも使われている地神『サズエル』が作った山って聞いた事あるけど……洞窟かぁ」
「地の神……」
「シェ、シェイド」
グローは考え込み始めたシェイドに声を掛ける。
「ん? なんだい、グロー」
「――ちょっと、あっちの茂みに行ってきていいか?」
グローは道の外れた草むらを指で差していた。シェイドはまじまじとグローの顔を見ると……笑顔ではあるが心なしか青ざめており、額にはじっとりと汗が溢れていた。
ふと下半身に視線を移すと、ほんのり内股になっており、忙しく足踏みをしている……。
あぁ、これは……我慢してるんだな、とシェイドは悟り、
「あっ――……ハイハイ、行ってきなよ」
シェイドは少々呆れ顔になりグローに促すと、グローは手を顔の前で合わせ、すごい早さで茂みの奥へ駆け込んで行く。
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