480人が本棚に入れています
本棚に追加
グローの忠告にやっと前を向いたシェイド。すると糸を吐いた蜘蛛が目前へと迫っていた。
「くっ!」
咄嗟に剣を身構え、防御態勢に入り蜘蛛の攻撃に備えた瞬間。
シェイドの顔の真横を、小さい何かが高速で飛んでいく。
その刹那。シェイドの目前に迫っていた蜘蛛が糸ではなく緑色した血を吐き出し、地面へと虚しく落ち、痛みに悶えていた。
シェイドはその『何か』が飛んできた方を見ると……
筒状の銃身から弾を発射をする『銃』の小型化した物を構えるシャンテの姿があった。
銃口から小さく煙が立ち上ぼり、それにフッと息を掛けてから銃を腰元の小さいホルダーに納める。
「シェイド! ぼけっとすんなっ!」
「今は外に出ましょう! それが先決よ!」
「! あ、あぁ」
グローとクリマに軽く背中を押されて、シェイドは前へと向いて、走って行った。
最初のコメントを投稿しよう!