五話「封印」

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 シャンテの前にソフィアがズイズイとしゃしゃり出て来る。  シェイドがそれを見て 「えっ……作られた?」 「でし! あかいバンダナ、ソフィアとおなじでし! まねっこするなでし!!」  とソフィアは会話をずらし、シェイドのバンダナをグイグイと引っ張り始めた。 「いたた……」 「ソフィア!」  涙目になっているシェイドを見兼ねて、クリマはソフィアを制止させる。すると、ソフィアの動きがピタッと止まった。 「でし……」  ソフィアはぶーたれた顔をしながらゆっくりと手を離す。  それを見て安心したクリマはシェイド達に向き直る。 「ふぅ……シェイド、グロー。ソフィアはアンドロイドなの。そしてシャンテさんはソフィアを作った博士なのよ」 「何らかの言語障害で、あんな語尾が付いてるがな」 「す、凄い……でも、どうしてあんな洞窟の中で試験管に入ってたんですか?」
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