宣告

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意識がぼんやりする… まだ僕は寝てるのかな… 誰かの声がぼんやり聞こえた… 意識がはっきりしてきた さっきとまた場所が違う… なんかワケわかんないや。 あれ? 手が動かない… 足もだ 頭は…動いた! 首をまげて横を向くとお母さんが壁にもたれかかって寝てる 「お母さん」 寝てる 「お母さん」 寝てる ちょっと大きな声で呼んだ 「お母さん!」 お母さんはビクッとして目を見開きながらこっちを見た。 「剛…良かった」 何が良いのかさっぱりわからない。 手も足も動かないのに良いわけないよ。 「ねぇ、お母さん。 僕、病気なの?」 いきなりお母さんは涙ぐみだした 「え?お母さんなんで泣くの…そんなに僕酷いの? 手も足も動かないからあんまり良いとは言えなさそうだけど」 お母さんはとうとう泣き出した。 そしてこう僕に言った 「大切なことだから言うけど…あなた…あと1週間も生きられないって」 僕は言葉を失った
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