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この学園では、学年は6学年なのだが、人間よりも長く生きる者達にとっては物足りなかったのだ。
それを考慮し、学年生活を延長する為にメダル機関という組織が作られた。
6学年を出た者で、学園に残りたい者はメダル機関に登録し、勉強や研究を続けて学園や社会に貢献する。
学園で教師や事務員、校舎の新設、施設の管理などの仕事をしているのは彼らである。
そして、メダル機関は彼らの能力に応じてメダルを授ける。
ブロンズ、シルバー、ゴールドと色分けされており、ブロンズが初級者でシルバーは中級、そして最高位がゴールド。
彼女が持っているメダルはまさにそれだった。
「え!?てことは、何歳なんですか?」
俺が尋ねると、首を振りながらヤレヤレといった感じの仕草をしながら
「女性に年齢を聞くのはマナー違反だよ?君…」
ヒラヒラと手を振りながら現場に戻って行った。
「気に入られたな」
ルミアと話していたらしいウィンが戻ってきた。
「ウィンは挨拶しないのか?」
「や、俺はルミアと一緒に会った事があるから、もう知り合いなんだ」
「ふーん」
「話しは俺がしといたから、さっさと着替えに行こうぜ」
「はいよ、サンキュー」
着替えを済ませ午後の授業も消化し、帰り支度をしていると、マナーモードにしていた携帯電話がブンブン言いだした。
ポケットから携帯を出して、画面をタッチ操作する。
メールが来ている。
「おい、一緒に帰ろうぜ」
「ちょっと今日は無理だ。爺さんからの呼び出しだ。」
携帯を操作しながら、声を掛けてきたウィンに答える。
「爺さんて…、あの人を爺さんなんて言えるのはお前だけだな。ま、そういう事なら仕方ない、一人で帰るか」
「ん?陽野は誘ってないのか?」
「ああ、あいつは女子バスケのヘルプだってよ」
陽野は帰宅部だが、そのポテンシャル故に泣きつかれて、練習などにヘルプで出たりしているのだ。
「じゃあ、また明日な」
「ああ、またな」
ウィンに挨拶して、呼び出し相手の居るであろう校門前に急ぐ。
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