プロローグ

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「ほらほら、きりきり歩け」 「え?ええ?」 二ノ宮にユミちゃんって子が、なんだか連行されてるみたいに連れて来られた。 「ユミを連れて戻りました!」 「うむ、ご苦労」 偉そうに陽野が返事した。 もう好きにして… (ほらほら) (う、うん) 「先程は助けてくださいまして、ありがとうございます。」 ペコリ 「どう致しまして、 そんなに畏まらなくていいわよ アレは見ていられなかったから また何かあれば言ってね、うちのナイトを派遣するわ。 えーと、ユミさんでいいのかな?」 こら、陽野! 仕事したのは俺とウィンだろが! 男連中は適当に「うん」とか「気にしないで」などと言っているが、俺は恥ずかしいのでオムライスに集中する事にした。 「は、はい。 本名は《宮崎 弓菜》(みやざき ゆみな)ですけど、気軽にユミって呼んでください」 「あ、じゃあ私はアイちゃんって呼んでください」 二ノ宮が割り込んできた。 「あー、はいはい、 えーと、じゃあ私たちも自己紹介しなきゃね」 「あ、大丈夫です! レッドの皆さんは、有名なんで知ってますよ」 「そう?ならいいけど…あ、そういえばアナタ達は何種族なの? 見た目は人間族だけど…」 「そうですね。見た目は人間族ですが、私とユミはホムンクルスですよ」 「え!? ちょっと待って、マジでホムンクルス?」 「こ、これがホムンクルス!?」 ウィンとロエンが絶句する 「これだけ完璧な人型ホムンクルスを作れるなんて・・・術者は賢者レベルだわ」 陽野はなんだか興奮している様子だ 「ホムンクルスって何?」 「「え!?」」 皆に驚いた顔をされ、陽野が やれやれっといった感じで説明しだした 「なんで知らないのよ・・・ ホムンクルスってのは、魔術によって作られる人造人間よ。 製造方法は難しすぎるし、方法も複数あるから説明しないけど。 エリートの魔術師が作っても失敗するレベルのものね」 「へー・・・」 陽野がアイちゃんユミちゃんに向き直って、興味津々で質問した。 「ねえ、作者・・・いえ、親は誰なの?」 「すいません、その件に関しては言えないんです。 術式で言えないように封印されてまして・・・」 ユミちゃんが申し訳なさそうに答えた 「おっと、そろそろ時間だぞ」 ウィンが時計を見て言った。 「そう、もうそんな時間かあ。 アイちゃん、ユミちゃんまた来るわね。」 「「はい、行ってらっしゃいませ!」」
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