プロローグ

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食事を済ませ、皆それぞれの教科に向かった。 俺とウィンは体育館でバスケで、陽野はプールだ。 ロエンは魔術実習だったかな? で、まあ、今は試合中なのだが・・・ 「おい!ちゃんとパス貰いに行け!!」 汗臭い体育教師のゴリ(あだ名)の指示がでた。 「へいへい・・・」 適当に味方がバタバタやってる方に走る。 「お!パスだ!!」 気付いたウィンが、俺にボールを放つ。 「え゛!?」 ズドーン!! 「ぐえっ!!」 ウィンの痛烈なパスを腹でキャッチしてしまった。 「も、もっと手加減してくれ・・・げふっ」 「あ・・・、わりいわりい」 ズン・・・ゴバー・・・キャー・・・ 「ん?外が騒がしいなあ・・・」 皆が外の騒ぎに気付いて、試合が中断する。 ズガンッ!ゴバガアア!! 突然、体育館の壁が粉砕されて派手に穴が開いた。 ズガンッビシ・・・ガリ・・ その穴から2メートルはある石の巨人が現る。 「ご、ゴーレム!!?」 クラスの誰かが叫ぶ声を聞いて、ゴリが慌てて避難を促す。 「なっ!?皆、外に出ろ!!」 ズゴンッビギィ 変な音をたてて、ゴーレムがこちらに向かって来た。 「ウィン!」 「おうよ!!」 俺はウィンに声を掛け、持っていたボールをゴーレムの足元に転がした。 スパーン! ズゴーン!! ボールを上手いこと踏んでゴーレムがすっ転ぶ。 「竜神飛追撃!!」 りゅうじんひついげき ウィンが飛び上がって勢いを付けて降下し、倒れているゴーレムに拳を叩き込んだ。 ズガアアアアアアアアアン ゴーレムの胴は粉砕され、講堂の床が大きく円形に陥没する。 「しゃああ!!一撃粉砕!!」 ウィンが喜んで拳を掲げた。 俺は、大きく凹んだ床を見ながらが呟く 「ああ、床もな」
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