俺に、くれよ。

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「先生が『俺だけのモノだ』っていう証拠が欲しい」 指が食い込む。 段々意識が朦朧としてくる。 ずるずると背中を幹で擦りながら崩れ落ちる。 骨ばった大きい掌で手首が地面に縫いつけられ、鎖骨に膝で乗られて、身体が、ぴくりとも動かない。 体重を乗せられて、息が上手く出来ない。 銀色に冷たく光るナイフが、小指に押し当てられた。  
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