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銀泉『ビックニュース?』
オレがカズに向き直りながら首を傾げた。
カズ『うん。この前ツツとレオンがその空き家の前偶然通ったらしいんだ。』
銀泉『うん。それで?』
カズ『この前台風来たでしょ?そのせいだろうけど、裏口のドアがひん曲がってて…中に入れるようになってたらしいんだ!』
銀泉『マジかよ!!?』
オレは驚きと嬉しさに飛び上がった。
いつの時代も小学生は好奇心旺盛だ。
空き家なんてモンがあると探検したくなってウズウズしちまう。
心霊スポットなんていったらなおさらだ。
しかも、その空き家…
以前からマークしていたが、窓ガラスを割って入りたくてもご近所のガードが厳しくまず無理だった。
今回は台風で裏口が大破したわけだからオレらのせいじゃない。
しかも、見つかりさえしなければ余裕で家に入れるってわけだ。
銀泉『ヤベー!願ってもないチャンスじゃん!!』
カズ『でしょでしょ!?』
銀泉『さっそく隊員を集めようぜ!?放課後になったら即効で作戦開始だ。』
カズ『了解(`▽´ゞ銀君!』
銀泉『銀君じゃねぇ!!隊長と呼べぇ!!』
カズ『了解(`▽´ゞ隊長!』
カズは溢れんばかりの笑顔で敬礼した。
銀泉『よし。雨竜 一道軍曹!準備万端だな?』
カズ『万端であります!』
銀泉『よし。お前に過酷かつ困難な任務を与える。生き残る確率はほぼゼロに近い。それでも我が軍の勝利のためにやるか?』
カズ『はっ!心残りはありません!すでに銀泉司朗のために命を捨てる覚悟は出来ています!サー!』
銀泉『よぉく言ってくれた軍曹!それでは任務の詳細だ。結紀、薫ちゃん、ツツ、レオン、この四人に直ちに放課後のことを伝えよ!!』
カズ『サーイエッサー!!(`▽´ゞ』
銀泉『幸運を祈る!!』
カズは校舎に向かって走り出し、少し離れたところで振り向いた。
カズ『サー!!一つ質問よろしいですか!?』
銀泉『なんだ軍曹?言ってみろ。』
カズ『映画の見すぎだよバ~カ(笑)』
そう言ってカズはバタバタと校舎に走って行った。
無論オレだって…
銀泉『なんだとこらー!!待てやー!!』
ノリがいいのはお互い様だったってわけだ。
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