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結紀『いただきま~す♪』
銀泉『いただきマサチューセッツ!!』
ボカッ
銀泉『イテェ!!』
母『何がマサチューセッツよ!お馬鹿!』
夜は一家団欒でご飯を食べる。
それが銀泉家のルールだった。
父『コラ早紀。志朗をぶつなよ。』
笑顔で親父がお袋を止める。
いつもの風景だ。
母『アナタってば…。甘いんだから…。』
父『当たり前さ。僕は志朗を可愛がってるんだから。な?』
銀泉『どーした親父?なんか気持ち悪いぞ?』
結紀『ねぇパパ。僕は?僕は可愛がってないの?』
父『ユウだって可愛がってるよ!!…と言うか、お前達は僕の宝物だ。』
親父がカレーライスをぱくぱく食べながら言った。
銀泉『お宝ぁ?』
結紀『僕達が?』
俺とユウは顔を見合わせる。
父『そうだよ。お前達二人は僕と早紀の間に産まれた子だ。お前達二人は世界中探してもここにしかいない…。掛け替えのない宝物さ…。産まれてきて嬉しかった…。』
母『アナタ…。』
父『早紀…。君も…志朗と結紀を産んでくれてありがとう。』
俺とユウは目をパチクリさせながら見つめ合う親父とお袋を眺めていた。
銀泉『なぁなぁ親父。俺達ってどうやって産まれたんだ?親父とお袋でなんかしたのか?』
この俺の一言でムードぶち壊し。
親父は口に含んだカレーライスを大噴射してむせ返る。
顔を真っ赤にしたお袋に俺はまたぶたれた。
怒って顔を真っ赤にしてたんじゃない…
恥ずかしくて顔を真っ赤にしてたお袋…。
今思うと可愛いモンだな…。
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